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日本美の頂点が一堂に!大阪で“国宝”が勢揃いする奇跡の展覧会開催中!

日本美の頂点が一堂に!大阪で“国宝”が勢揃いする奇跡の展覧会開催中 コラム

目を奪われる迫力と華やかさ、狩野永徳の「唐獅子図屏風」降臨!

大阪市立美術館(大阪市天王寺区)で開催中の『日本国宝展』が、大阪初となる国宝展として連日行列ができるほどの大きな話題を呼んでいる。展示される作品は、参考出品を除いたすべてが“国宝”という前代未聞の豪華さ。6期にわたって展示替えがおこなわれている本展では、5月27日から後期展示が始まり、注目の目玉作品が続々と登場している。

中でも熱い視線を集めているのが、桃山時代を代表する絵師・狩野永徳による「唐獅子図屏風」。右隻は狩野永徳の筆によるもので、左隻は江戸時代に狩野常信が描き加えたもの。金箔地にダイナミックな筆致で描かれた唐獅子は、まさに威風堂々たる姿で来場者を圧倒する。

この屏風は、豊臣秀吉が築いた聚楽第などの城館を飾った障壁画であった可能性があり、「威風堂々、これがMOMOYAMAだ!」というキャプションの通り、桃山時代の象徴といえる傑作だ。教科書でしか見たことがない名画が、眼前に広がる感動はひとしおである。

琳派の洗練が光る!尾形光琳「八橋蒔絵螺鈿硯箱」も登場

後期展示では、もう一つ見逃せない重要文化財がある。江戸時代の琳派を代表する芸術家・尾形光琳による「八橋蒔絵螺鈿硯箱」だ。琳派は、本阿弥光悦と俵屋宗達が創始し、光琳が大成させた芸術流派。本展前期では光悦の「舟橋蒔絵硯箱」が展示されていたが、後期ではその系譜を受け継ぐ光琳の作品がバトンをつないだかのように展示されている。

『伊勢物語』の八橋の場面を題材にしたこの硯箱は、群生する燕子花(かきつばた)と八つの板橋を意匠化し、華麗な螺鈿で装飾されている。特に、6月3日から展示予定の光琳の「燕子花図屏風」とリンクする意匠は、琳派の美意識の高さと、デザイン性の鋭さを際立たせる。光琳ならではの洗練された構成美が、今も色あせることなく輝きを放っている。

縄文の神秘がここに…「縄文のビーナス」がユニークグッズとしても登場!

本展で一際異彩を放っているのが、縄文時代中期(約5400~4500年前)に作られた土偶、「縄文のビーナス」だ。長野県茅野市の米沢棚畑遺跡から出土し、破損のない完全な形で発見された極めて珍しい土偶である。

ふくよかな胸と腹部、安定感のある下半身が特徴で、まさに縄文期の豊穣と祈りを象徴する造形美。表面のキラリとした光沢は、粘土に含まれた雲母によるもので、まるで自然が生み出したアートのような神秘性を放っている。

この土偶は“同展のアイドル”としても知られ、ユニークな関連グッズとしても人気を博している。展示コーナーではグッズを手に取る来場者の姿が絶えず、その可愛らしさと神秘さを兼ね備えた存在感が話題となっている。

雪舟、天橋立図、古神宝まで…後期も見逃せない珠玉の名品群

この他にも、室町時代の水墨画の巨匠・雪舟の代表作「四季山水図巻」や「天橋立図」、慧可断臂図など、息をのむような名画が並ぶ。また、熊野速玉大社の古神宝といった貴重な宗教美術も展示されており、日本文化の多様さと奥深さを改めて感じる構成となっている。

特に一部の展示は6月8日までの公開となっており、来場を検討している人は早めの訪問がおすすめだ。

混雑必至!閉館時間も延長へ…見逃せない最後のチャンス

その人気ぶりはすさまじく、会場では連日開館前から行列ができ、公式X(旧Twitter)には【混雑状況】を知らせるアカウント(@kokuhou_konzatu)まで開設された。対応策として、6月3日からは平日の閉館時間が18時30分(土日は19時30分)に延長されることが決定し、少しでも多くの人がゆっくり鑑賞できるよう工夫が施されている。

「大阪・関西万博開催記念 大阪市立美術館リニューアル記念特別展『日本国宝展』」は、6月15日まで開催。一般2400円、高大生1700円、小中学生500円(土日祝は日時指定予約優先)。詳細は公式サイトにて確認を。

日本美の神髄を五感で体感できるまたとない機会。令和の今、“国宝”という奇跡を目の当たりにしてみてはいかがでしょうか。

引用元:連日行列!大阪の「日本国宝展」、後期展示の目玉作品が出そろう 6月3日から開館時間を延長へ