ドラマ『しあわせな結婚』は、阿部サダヲさんと松たか子さんという、一癖も二癖もありそうな二人が主役とあって、期待して見ていました。
その予想を大きく裏切るような(良い意味で)、静かだけどなんだか不可解で不気味なストーリーと、登場人物ひとりひとりの「意味ありげ」な台詞に、第一回から、すっかり夢中になってしまいましたね。
ワクワク・ドキドキとも違う期待感。実力派の役者さんばかりが醸し出す存在感に、すでに、気持ちが持っていかれている感じ。
そして、終盤、松たか子さん演じる鈴木ネルラが発した「ソニノチェンテ」という謎の寝言。
この一言が、物語の核心に大きく関わってくる可能性があるのではないか、ネットではもっぱらの評判になっています。
「ソニノチェンテ」の意味とは?その裏にある冤罪説、そして登場人物や脚本の構成を通じて、本作の魅力を深掘りしていきます。
衝撃の寝言「ソニノチェンテ」が示す意味
第1話のラスト近くでネルラが発した「ソニノチェンテ」。これはイタリア語で「Sono innocente(私は無実です)」の短縮形と考えられています。寝言として発したこの言葉が、無意識に彼女の内面を表しているとしたら、非常に重い意味を持ちます。
なぜネルラはイタリア語でこの言葉を口にしたのでしょうか。現時点で彼女の海外経験や語学能力については描かれていませんが、視聴者の間では「過去に海外で何かがあったのでは」との憶測が広がっています。もしくは、元婚約者の布勢夕人が海外に関係していた可能性も考えられます。
いずれにせよ、「ソニノチェンテ」という寝言が冤罪を示唆するキーワードであるならば、物語は単なるラブストーリーではなく、サスペンス色を強めていくことが予想されます。
ネルラの秘密と冤罪説を裏付ける伏線
第1話では、ネルラの過去や素性に謎が多く、少しずつその秘密が明らかになる構成になっています。特に注目すべきは、元婚約者の布勢夕人が15年前に亡くなっていることと、その事件が再捜査の対象となっている点です。
警察署で黒川刑事(杉野遥亮)が語った再捜査の話により、ネルラが何らかの形で事件に関わっていたことが明らかになります。また、彼女が幸太郎と結婚した動機にも疑問の声が上がっており、「彼女の目的は何だったのか」という点も、視聴者の興味を引いています。
鈴木家の家族構成も独特で、父・寛(段田安則)や弟・レオ(板垣李光人)、叔父・考(岡部たかし)らが同じマンションに住み、毎週家族で食事をするなど異常なまでの結束を見せています。この背景が、事件とどのように絡んでくるのか、今後の展開に注目です。
松たか子が演じる“不思議で不気味な女”
松たか子さんは、これまでも独特なキャラクターを演じてきましたが、本作ではその集大成ともいえる演技を披露しています。前半では「不思議でかわいらしい女性」として描かれるネルラが、後半では一転して不穏な雰囲気を纏い始めます。
SNSでは「クロワッサンのシーン」が象徴的だという声も多く、松さんの細かな表情や仕草に対する称賛が相次いでいます。「可愛らしいけれどどこか不気味」「目が笑っていない」など、観察眼の鋭いファンによる考察が飛び交っているのも、本作の魅力の一つです。
また、松たか子さんは過去にも『カルテット』(2017年)や『大豆田とわ子と三人の元夫』(2021年)などで“ちょっと変わった女性”を見事に演じてきました。今回のネルラ役も、その延長線上にあるといえるでしょう。
脚本・大石静が描く「結婚」と「罪」のテーマ
脚本を手がけるのは、大石静さん。『セカンドバージン』や『家売るオンナ』など、複雑な人間関係と深いテーマ性を描くことに定評のある脚本家です。今回の『しあわせな結婚』でも、単なる結婚ドラマにとどまらず、過去の罪や冤罪という重いテーマを絡める構成となっています。
大石さんは以前のインタビューで「人は罪を抱えながらでも愛することはできるかを描きたい」と語っており、本作にもそのテーマが色濃く反映されているように感じられます。特にネルラが抱える“無実”という感情と、夫・幸太郎との関係性がどのように進展していくのか、今後の注目ポイントです。
視聴者の考察とSNSの反応まとめ
初回放送後、SNSには多くの感想と考察が投稿されました。中でも、「ソニノチェンテ」の意味に気づいた視聴者からは、「まさかこんな伏線があるとは」「イタリア語を使うなんて脚本が攻めてる」など、驚きと賞賛の声が多数上がっています。
また、「松たか子の怪演がすごい」「阿部サダヲの演技に引き込まれた」など、主演2人への評価も非常に高く、今期ドラマの中でもトップクラスの注目度を誇っています。
第2話以降の展開では、事件の真相にさらに近づいていくと予想され、謎が一つずつ明らかになる過程に注目が集まっています。
まとめ
ドラマ『しあわせな結婚』は、松たか子さん演じるネルラの「ソニノチェンテ」という寝言をきっかけに、視聴者の想像を超える展開を見せています。夫・幸太郎との関係、過去の事件、家族の秘密――それぞれが巧妙に絡み合い、サスペンスとしての深みを持っています。
主演の松たか子さんと阿部サダヲさんの演技力、大石静さんの緻密な脚本が相まって、見逃せない作品となっています。今後も視聴者の予想を裏切る展開が続くことが期待され、次回以降の放送が待ちきれません。
情報元:「しあわせな結婚」1話、「攻めの姿勢」「期待を軽く超えてきた」阿部サダヲ“幸太郎”と松たか子“ネルラ”夫婦の今後に期待の声上がる