以前「がっちりマンデー」で紹介していた株式会社バオバブって気になりませんでした?
早合点した方は、「在宅ワークで一日6時間くらい働いて20万円の収入?」と思って、「私も働きたい」と求人を探したみたいです。
確かに、そこの部分だけを見ると、「えー?そんな仕事があるんだったら、私もやりたい」と思うかもしれません。
twitterを見ていると、「父から電話があって、在宅勤務でデータ入力するだけで、月に何十万も稼げる仕事があるらしいから、探してくれ」と言われた、なんていうツイートも。
うーん、誰でもできる仕事なら、引く手あまたでしょうが、番組を見ているだけではわからないような、繊細な作業が要求されると思いますよ。
そもそも、バオバブという会社は、AI向けの学習データを作っている会社なので、専門的な知識が要求されることが前提でしょう。
「トマトを認識して画像からこれがトマトであると教えてくれる」だけでも、相当な数の画像データが必要になるそうです。
「多い時には、何千枚とか何万枚とか」ということですから、気の遠くなるような作業を黙々と、続けなければならないのです。
それに、「精鋭パートさんが世界中に居て、仕事を受注したり納品したりするのは、オンラインでできる」という言葉から判断しても、とても素人ができるものでは無いと判断できるでしょう。
多分、名古屋在住で作業をされている女性が、「子育てしながら在宅ワークできたらいいな、と思って」と言っていたので、その部分だけを切り取った人は、普通のデータ入力のように感じたのかもしれません。
ただ、在宅勤務を続けている私に言わせると、普通のデータ入力でも在宅ワークで一日6時間は結構キツイです。
慣れている仕事でも、家だと根気が続かないのですよ。
しかも、在宅で仕事を探しているということは、小さいお子さんの育児をしながらとか、介護されているとかでしょうから、仕事に充てられる時間はものすごく少ないです。
細切れの時間を使っての作業となると、やはり、一日3,4時間が限度かと。
勤務時間については、子育て世代の方も多いでしょうから、いろいろ考えられてはいるのでしょうが。
とにかく、在宅でできる仕事=簡単ではない、ということを理解していないと、「簡単に誰でもできる高収入の仕事です。」なんていう広告に騙されてしまうことも考えられます。
「自分には何ができるのか?」「何をしたいのか?」ということを先に考えてから仕事を探さないと、失敗するのは目に見えています。
私も、偉そうなことは言えないのですが、最初は、できることから初めて、コツコツとスキルを上げていくのが、一番良い方法では無いでしょうか?
追記:Baopartと呼ばれるアルバイトは、常時募集しているみたいですね。
文書翻訳や、入力選択、書き起こし、タグ付けなどの仕事を、翻訳支援ツールを使って行うと書いてあります。
しかも、勤務場所は「ネットが繋がる場所なら世界中どこでも」ですって。
これだけ見ると、「少し英語ができる私でも、在宅で仕事が受けられる?」と思ってしまいますが、ずっと読み進んで行くと・・・
応募資格のところに、
●翻訳者の方
●日本国内在住の留学生
●日本語を勉強している方
とあり、日本語から英語への翻訳の場合は、ネイティブと同レベルの英語力が必要、とのこと。
あらら、「少しできる」くらいでは、お呼びでは無かったです。
やはり、誰でもできるような仕事では無い、ということですね。