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ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」第9話、白山はるかの正体は?(ネタバレあり)

『あなたを奪ったその日から』第8話感想 コラム

火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」の第9話では、謎めいた存在だった白山はるかの正体がついに明かされます!

しかし、単なる嫌がらせだとしたら、あんなに何度も、他人の家のポストに脅迫まがいの手紙を入れるなんて、相当病んでいますよね。

その手紙を、詩穂に見せないように見張ってくれている礼子、そして、礼子が引っ越した後に見張り担当を任された中谷。

「ママ友、パパ友なんて、所詮子どもが大きくなるまでのつながり」という風潮の中で、それぞれの痛みや家庭の事情もわかっているこの三人の絆は、本物ですね。

今回は、白山はるかというキャラクターを軸に、主人公・村上詩穂の「主婦の有給宣言」、夫・虎朗との対立、そしてドラマ全体が描く“家事”をめぐる人間関係の変化について書いていきます。

白山はるかとは誰か?正体と動機を解説

第9話で初めてその存在が本格的に浮かび上がった白山はるか(演:織田梨沙)は、詩穂(多部未華子)に脅迫状を送りつけた人物でした。はるかは、専業主婦という存在そのものに怒りを感じており、「自分はその被害を受けている」と語ります。その背景には、自身が抱える社会的な不満や、過去のトラウマがあるようです。

人目を避けるように現れた彼女は、最初、詩穂の近くまで歩み寄ってきて、そのまま罰が悪そうに立ち去っていきます。その後、詩穂と対等。詩穂に対して「あなたたちのような人がいるから、私のような人間が苦しむんです」と激しく言い放ちます。このセリフからは、現代社会における“見えない労働”と、その不公平感が浮き彫りになりますね。

村上詩穂が見せた“主婦の有給”という覚悟

白山はるかとの出会いを通じて、主人公の村上詩穂(多部未華子)は大きな決断をします。それが「主婦の有給、いただきます」という宣言でした。夫・虎朗(一ノ瀬ワタル)との関係が悪化し、自分自身を見つめ直すために、詩穂は娘・苺を連れて家を出る決断をした後でした。

その後、詩穂は坂上知美(田中美佐子)の家で一時的に身を寄せることになります。坂上から「その人の立場になってみないとわからないもんね、主婦の仕事は特にね」と諭された詩穂は、複雑な表情を見せながらも、自らの立場と向き合おうとします。この“主婦の有給”という発想は、現代において非常に新鮮で、同じ主婦の方々からも、共感が得られるでしょう。

「対岸の家事」第9話感想

ディーン・フジオカ演じる中谷の成長と行動力

育休中のパパ友・中谷達也は、白山はるかの存在を突き止めようと積極的に動きます。また、詩穂の夫・虎朗に家事の大変さを体験させることで、自分の立場を理解させようとする場面は印象的でした。

中谷も、詩穂が、中谷家の夫婦関係を修復する手助けをしたり、母親との関係を詩穂が偏見を持たずに、話を聞こうとしてくれたことで、仲間意識が強くなったのだと思います。

そして、中谷は帰り道で偶然見かけたはるかを尾行し、ついにその正体に迫ります。彼はただの育休パパではなく、家事を通じて他者と向き合い、社会の矛盾に気づいていく重要なキャラクターとして描かれています。時に「お節介」で「独りよがり」「上から目線」という短所はありますが、ディーン・フジオカさんの柔らかさと誠実さが、この役柄に深みを加えています。

詩穂・礼子・中谷がつくる“家事共同体”の強さ

詩穂、中谷、そして“働くママ”である長野礼子(江口のりこ)は、立場は異なれど「家事」という共通の課題を抱えています。三者三様の視点がぶつかりながらも、徐々に信頼と共感で結びついていく様子は、現代の家庭における“新しいチーム”の形を示しているようです。

礼子の冷静さ、中谷の行動力、詩穂の思いやり。このバランスがドラマの中で絶妙に機能しており、単なるホームドラマに留まらない社会派作品としての深みを持たせています。

白山はるかの台詞が示す社会問題

「専業主婦なんてものが生き残っているから、その被害を受けているんです!」という白山はるかのセリフは、第9話の中でも特に衝撃的な一言でした。この言葉には、専業主婦という立場に対する社会の視線、そして家事労働が正当に評価されていないという問題提起が含まれています。

ドラマはこの発言を通じて、「見えない労働」の価値と、その不均衡を考える機会を視聴者に与えてくれます。はるかというキャラクターは、単なる敵役ではなく、社会の歪みを象徴する存在として描かれているのです。

多部未華子の演技と過去作品の比較

多部未華子さんは本作で、表情の変化や微妙な感情表現を通じて、専業主婦・詩穂の葛藤をリアルに演じています。過去の代表作「デカワンコ」(2011年)や「これは経費で落ちません!」(2019年)では、明るくも芯のある女性を演じてきましたが、本作では母としての悩みや孤独に向き合う姿を見事に表現しています。

特に第9話では、父・純也(緒形直人)との再会を前に感情を抑えきれず、目を伏せるシーンが印象的でした。多部さんの繊細な演技は、視聴者の共感を誘います。

第10話への伏線と展開予想

第9話のラストでは、詩穂の前に絶縁状態だった父・純也が現れます。今までも、ちょくちょく詩歩詩穂の住んでるマンションのエントランスに姿を表していましたが、ついに、詩穂の前に現れました。この展開が、次回の物語に大きな影響を与えることは間違いありません。また、白山はるかとの対話を経た詩穂が、どのように家族と向き合っていくのかも注目ポイントです。

次回、第10話では、家族の再生を描く感動の展開が予想される一方で、再びすれ違う危うさも孕んでいます。ドラマはクライマックスに向けて、ますます見逃せない展開となってきました。

FAQ

Q1. 白山はるかの正体は何者だったのですか?

白山はるかは、詩穂に脅迫状を送った人物であり、専業主婦という存在に強い反感を抱く女性です。その背景には、過去のトラウマや社会的な不満があると推察されます。

Q2. なぜ詩穂は「主婦の有給宣言」をしたのですか?

詩穂は夫との信頼関係に疑問を抱き、精神的に限界を感じた結果、「主婦にも休息が必要」という思いから家を出る決断をしました。これは、主婦業に対する社会の理解のなさを象徴しています。

Q3. 中谷はなぜ家事体験を虎朗に勧めたのですか?

中谷は家事の大変さを身をもって理解してもらうために、虎朗に実際に家事を経験させました。これにより、虎朗は少しずつ妻の苦労を実感し始めます。

Q4. 多部未華子が演じた詩穂の見どころは?

多部さんの演技は、感情の揺れや決断の強さを繊細に描いており、第9話では父との再会に葛藤する姿が特に印象的でした。

Q5. 「対岸の家事」第10話はどんな展開になりそうですか?

詩穂と父・純也の再会、白山はるかとの対話を経た彼女の変化が描かれ、家族との関係再構築がテーマになると予想されます。

引用元:けんかして家を飛び出した多部未華子“詩穂”は、脅迫状の送り主・織田梨沙“はるか”と対峙することに<対岸の家事>