『汝、星のごとく』読後の感想
今日は、私の心に深く刻まれた一冊、凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』をご紹介します。
2023年の本屋大賞を受賞した話題作ということもあり、素晴らしい作品でした。
そして、同じ著者の『流浪の月』を読んだ私にとっては、とても嬉しいニュースでしたが、先日、『流浪の月』でヒロインと主要キャストを演じた、広瀬すずさんと横浜流星さんの共演で、この作品が映画化されることが発表されましたね。
作品そのものも素晴らしいのですが、映像作品として、お二人が、どのように、暁美(あきみ)と櫂(かい)を演じるのか?今から楽しみです。
書籍の基本情報
本のタイトル: 汝、星のごとく
著者名: 凪良ゆう
ジャンル: 小説(恋愛小説)
著者について
著者の凪良ゆうさんは、『流浪の月』でも本屋大賞を受賞されている、今、最も注目される作家の一人です。
人間の心の機微や、ままならない人生を繊細な筆致で描くことに定評があり、多くの読者を魅了しています。
本の概要(あらすじ)
物語の舞台は、瀬戸内の美しい島。
父親の事情で心に傷を抱える高校生の暁海(あきみ)と、母親とともに島へやってきた櫂(かい)。
それぞれが家庭に複雑な事情を抱え、孤独を感じていた二人は、ごく自然に惹かれ合っていきます。
「自分の人生を、自分の足で生きていく」
そう誓い合い、共に島を出る約束をした二人ですが、その後の人生は決して平坦なものではありませんでした。
漫画家として少しづつ成功していく櫂(かい)と、刺繍家として独立したい気持ちはあれど、病気の母親をひとりにはできずに、島に留まる決意をした暁美(あきみ)。
すれ違い、時に傷つけ合いながらも、お互いを深く想い続ける二人の、15年という長い歳月にわたる愛の物語です。
感想とレビュー
読み進めるうちに、何度も胸が締め付けられるような感覚になりました。
これは単なる恋愛小説ではなく、人生の不自由さや世間体といった現実の壁に直面しながら、必死にもがく二人の姿に、深く感情移入してしまう物語です。
特に印象に残ったのは、登場人物たちの言葉です。
「まともな人間なんてものは幻想だ」
この一文が、物語の根底にあるテーマを象徴しているように感じました。
誰もが何かを抱えながら、それでも懸命に生きているのだと教えられます。
「愛」の形は一つではないこと、そして自分の人生を自分で選択していくことの尊さを、改めて考えさせられました。読了後、しばらく物語の余韻から抜け出せないほどでした。
こんな方におすすめします
●心に響く、切ない物語を読みたい方
胸が締め付けられるような、感動的なストーリーが待っています。
●深い人間ドラマが好きな方
登場人物一人ひとりの葛藤や成長が、非常に丁寧に描かれています。
●ご自身の人生について考えたい方
「自分の人生を生きる」とは何か、その意味を問い直すきっかけになるはずです。
評価
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(5/5)
文句なしの満点です。心を揺さぶるストーリー、魅力的な登場人物、美しい情景描写、そのすべてが心に残りました。間違いなく、人生の一冊となる作品です。
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