元アイドルグループ「CoCo」のメンバーであり、現在は料理研究家として活動する宮前真樹(52歳)。彼女が今年1月、久しぶりにステージに立った。50歳のバースデーライブ以来、約2年ぶりの本格的なライブだったが、そこにはかつての仲間たちとの深い絆があった。宮前が語る、アイドルとしての想いと現在の活動とは──。
バースデーライブ開催のきっかけは偶然の再会だった
宮前がアイドルとしてステージに立つことを考えたのは、50歳の誕生日を迎える直前だった。それまで20年近く歌うことを封印していたが、2021年に飲食業を支援するアイドルグループ「東京フーディーズ」のプロデュースを手伝ったことが転機となった。かつてCoCo時代に共に働いたスタッフたちと再会し、彼らから「歌わないの?」と何度も聞かれた。
最初は「特にないです」と否定していた宮前だったが、49歳の春に冗談半分で「やるなら50歳の誕生日くらいしかないですかね」と言ったところ、突然企画が本格的に進行。気づけば、400人収容の会場でのバースデーライブが決定していた。
「正直、誰も来ないんじゃないかと思っていました」と宮前は振り返る。しかし、チケット販売開始からわずか数分で完売。最前列のS席に至っては、わずか10秒で売り切れたという。彼女は「私というより、CoCoの歌を聴きたかったのでは」と分析する。CoCo解散後、メンバーがライブを行うことはなかったため、ファンの期待が高まっていたのだ。
仲間たちとの再会、そして広がる新たな活動
バースデーライブでは、宮前の呼びかけに応じ、元ribbonの松野有里巳(あみちゃん)、元Qlairの今井佐知子(さっちゃん)がゲスト出演した。特にさっちゃんは28年ぶりに公の場に登場。彼女は芸能界を引退後、一度もSNSやメディアに出ていなかったが、宮前との長い付き合いがあったことで特別に参加した。
このライブを機に、「3人で何かイベントをやりたいね」という話になり、半年後にトークイベントを開催。乙女塾出身の3人が当時の思い出を語るイベントだったが、チケットは即完売し、大盛況を博した。
その後、さっちゃんが「引退するときにファンにきちんとお礼を言えなかったのが心残り」と語ったことから、宮前は彼女のためにCDをプロデュースすることを決意。2023年9月1日、さっちゃんにとって初めてのソロシングルをリリースし、人生初のリリースイベントを開催した。
「さっちゃんは本当に感激しやすく、CDが出せたこと、ファンに会えたこと、再び歌えたことに対して何度も涙を流していました。その姿を見て、こんなに感情をファンに伝えられる彼女は素晴らしいなと思いました」と宮前は語る。
そして再び、1月のライブへ──アイドルの輝きは消えない
バースデーライブを終えた宮前は、「やりきった」という感覚よりも「イベントを一つ終えた」という気持ちだったという。そして、再び歌いたいという想いが芽生え、今年1月に単独ライブを開催した。
このライブもまた、チケットは即完売。S席は30秒で売り切れ、昼夜合わせて約300人の観客が集まった。宮前は出演者の選定から企画内容まで、すべてを自分で決めた。昼公演は「同世代のアイドル仲間と歌う」というテーマで、夜公演は「私だけを見てほしい」という完全なソロライブにした。
昼の公演には、山口リエ、元Melodyの望月まゆ、胡桃沢ひろこ、美少女仮面ポワトリンの花島優子、元Tiaraの渡辺幸恵、そして今井佐知子といった80年代後半~90年代前半に活躍したアイドルたちが集結。彼女たちは久しぶりのステージに最初は戸惑いながらも、本番では輝きを取り戻した。
「リハーサルではみんな『私なんて大丈夫かな』と遠慮がちだったけれど、本番になるとキラキラしていて、あの頃と同じでした。やっぱりアイドルって、忘れないものなんですね」と宮前はしみじみと語る。
「今だからこそ楽しくできる」──大きな夢ではなく、仲間との時間を大切に
一方で、宮前はアイドル活動の復活について「やっぱりやりたかったんでしょ?」と揶揄されることがあると話す。しかし、彼女たちはそれぞれ納得して芸能界を辞め、新たな人生を歩んでいる。そんな中で、「今なら楽しくステージに立てるかも」と思えるようになったのだ。
「大規模な会場で大きなイベントをしたいとは思っていません。ただ、仲間たちと一緒に、あの頃できなかったことをやりたい。そして、それを応援してくれるファンと一緒に楽しみたい。それだけです」
50歳を超えてもなお、アイドルとしての魂は消えない。むしろ、今だからこそ楽しめる形で、彼女たちはステージに立ち続ける。宮前真樹の新たな挑戦は、これからも続いていく。
元アイドルグループ「CoCo」のメンバーであり、現在は料理研究家として活動する宮前真樹(52歳)。彼女が今年1月、久しぶりにステージに立った。50歳のバースデーライブ以来、約2年ぶりの本格的なライブだったが、そこにはかつての仲間たちとの深い絆があった。宮前が語る、アイドルとしての想いと現在の活動とは──。
バースデーライブ開催のきっかけは偶然の再会だった
宮前がアイドルとしてステージに立つことを考えたのは、50歳の誕生日を迎える直前だった。それまで20年近く歌うことを封印していたが、2021年に飲食業を支援するアイドルグループ「東京フーディーズ」のプロデュースを手伝ったことが転機となった。かつてCoCo時代に共に働いたスタッフたちと再会し、彼らから「歌わないの?」と何度も聞かれた。
最初は「特にないです」と否定していた宮前だったが、49歳の春に冗談半分で「やるなら50歳の誕生日くらいしかないですかね」と言ったところ、突然企画が本格的に進行。気づけば、400人収容の会場でのバースデーライブが決定していた。
「正直、誰も来ないんじゃないかと思っていました」と宮前は振り返る。しかし、チケット販売開始からわずか数分で完売。最前列のS席に至っては、わずか10秒で売り切れたという。彼女は「私というより、CoCoの歌を聴きたかったのでは」と分析する。CoCo解散後、メンバーがライブを行うことはなかったため、ファンの期待が高まっていたのだ。
仲間たちとの再会、そして広がる新たな活動
バースデーライブでは、宮前の呼びかけに応じ、元ribbonの松野有里巳(あみちゃん)、元Qlairの今井佐知子(さっちゃん)がゲスト出演した。特にさっちゃんは28年ぶりに公の場に登場。彼女は芸能界を引退後、一度もSNSやメディアに出ていなかったが、宮前との長い付き合いがあったことで特別に参加した。
このライブを機に、「3人で何かイベントをやりたいね」という話になり、半年後にトークイベントを開催。乙女塾出身の3人が当時の思い出を語るイベントだったが、チケットは即完売し、大盛況を博した。
その後、さっちゃんが「引退するときにファンにきちんとお礼を言えなかったのが心残り」と語ったことから、宮前は彼女のためにCDをプロデュースすることを決意。2023年9月1日、さっちゃんにとって初めてのソロシングルをリリースし、人生初のリリースイベントを開催した。
「さっちゃんは本当に感激しやすく、CDが出せたこと、ファンに会えたこと、再び歌えたことに対して何度も涙を流していました。その姿を見て、こんなに感情をファンに伝えられる彼女は素晴らしいなと思いました」と宮前は語る。
そして再び、1月のライブへ──アイドルの輝きは消えない
バースデーライブを終えた宮前は、「やりきった」という感覚よりも「イベントを一つ終えた」という気持ちだったという。そして、再び歌いたいという想いが芽生え、今年1月に単独ライブを開催した。
このライブもまた、チケットは即完売。S席は30秒で売り切れ、昼夜合わせて約300人の観客が集まった。宮前は出演者の選定から企画内容まで、すべてを自分で決めた。昼公演は「同世代のアイドル仲間と歌う」というテーマで、夜公演は「私だけを見てほしい」という完全なソロライブにした。
昼の公演には、山口リエ、元Melodyの望月まゆ、胡桃沢ひろこ、美少女仮面ポワトリンの花島優子、元Tiaraの渡辺幸恵、そして今井佐知子といった80年代後半~90年代前半に活躍したアイドルたちが集結。彼女たちは久しぶりのステージに最初は戸惑いながらも、本番では輝きを取り戻した。
「リハーサルではみんな『私なんて大丈夫かな』と遠慮がちだったけれど、本番になるとキラキラしていて、あの頃と同じでした。やっぱりアイドルって、忘れないものなんですね」と宮前はしみじみと語る。
「今だからこそ楽しくできる」──大きな夢ではなく、仲間との時間を大切に
一方で、宮前はアイドル活動の復活について「やっぱりやりたかったんでしょ?」と揶揄されることがあると話す。しかし、彼女たちはそれぞれ納得して芸能界を辞め、新たな人生を歩んでいる。そんな中で、「今なら楽しくステージに立てるかも」と思えるようになったのだ。
「大規模な会場で大きなイベントをしたいとは思っていません。ただ、仲間たちと一緒に、あの頃できなかったことをやりたい。そして、それを応援してくれるファンと一緒に楽しみたい。それだけです」
50歳を超えてもなお、アイドルとしての魂は消えない。むしろ、今だからこそ楽しめる形で、彼女たちはステージに立ち続ける。宮前真樹の新たな挑戦は、これからも続いていく。