当たり前の風景が、こんなにも不思議だったとは!――『みのまわりの謎大全』が描く、驚きと発見の世界
「知っているはずの世界」が、まったく別の顔を見せる
私たちが日々見ている光景は、あまりにも当たり前で、あえて疑問を抱くことも少ないものです。たとえば、歩くハトの首がなぜ前後に揺れるのか。高層ビルの屋上にあるクレーンは、どうやってあんな場所に設置されたのか。誰もが一度は目にし、しかし深く考えたことのないこのような現象に対して、「なぜ?」と立ち止まる機会はほとんどありません。
そんな私たちの常識に一石を投じるのが、『みのまわりの謎大全』です。本書は、300ページを超えるボリュームの中で、宇宙人のキャラクターが地球の日常に驚きの目を向け、51の身近な謎をひとつひとつ丁寧に解き明かしていきます。制作に5年を費やしたという本書は、著者の並々ならぬ情熱と観察眼が詰まった一冊です。
宇宙人の視点が私たちの世界を再発見させてくれる
本書の最大の特徴は、日常の中に潜む「不思議」にスポットライトを当てるその視点です。あたりまえすぎて気づけなかった「謎」が、宇宙人の目を通して語られることで、急に輝きを持ち始めるのです。このユニークな語り口により、読者はまるで未知の惑星を探検するかのような感覚を味わうことができます。
特に注目すべきは、図解の工夫とそのわかりやすさです。どの謎に対しても、文章だけでなく視覚的にも理解できるように構成されており、知識の入り口として子どもから大人まで幅広く受け入れられる内容となっています。著者のネルノダイスキ氏は、「街を観察する中で抱いた好奇心が本の出発点だった」と語っており、その根底には、物事を注意深く見る目と、それを共有したいという純粋な思いがあるのです。
子ども向けに生まれたアイデアが、大人の知的好奇心をも刺激する
もともとは子ども向けとして構想された本書ですが、完成した作品は、むしろ大人にとって新鮮な驚きと発見をもたらすものとなりました。その証拠に、多くの読者から「大人でも知らなかったことばかり」「読むたびに世界の見え方が変わる」といった声が寄せられています。
とりわけ興味深いのは、読書猿氏との対談の中で語られた本書の意義です。彼は本書を、17世紀から19世紀にかけて行われた若者たちの教養旅行「グランドツアー」になぞらえ、「読むことで世界を新たな目で見る力が育まれる」と高く評価しています。つまり、『みのまわりの謎大全』は単なる雑学本ではなく、「見る目」を鍛える知的な旅のガイドブックなのです。
手に取った誰もが「これはお得すぎる」と感じる理由
そして、この内容で価格が1500円という点も、多くの人々の注目を集めています。SNSでは「このボリュームでこの価格は安すぎる」「ずっと手元に置いておきたい一冊」といった声が相次ぎ、本書は瞬く間に話題の中心となりました。情報量、視点の面白さ、デザインの工夫――どれを取っても、価格以上の価値を感じられる一冊であることは間違いありません。
見慣れた世界が、新しい冒険の舞台に変わる
『みのまわりの謎大全』は、ただの知識を詰め込んだ本ではありません。そこには、「見ること」「気づくこと」「不思議がること」の大切さが詰まっています。何気ない日常の中に潜む驚きは、注意深く観察することではじめて姿を現します。そして、その驚きは、知識としてだけでなく、日々の暮らしをより豊かにしてくれる感覚へとつながっていくのです。
目に見えるものの奥にある「謎」を追いかける旅に、あなたも出てみませんか?
『みのまわりの謎大全』は、その第一歩となるはずです。