怖い絵本は怪談絵本?
今年の夏も暑いですね。
連日37度なんて体温超えの日が続き、熱中症+感染症に打ち勝たないと生きていけない日々が続きます。
夏といえば怪談。
そう。稲川淳二さんの顔が浮かびます。
もう、あの方の顔を見るだけで、涼しくなるくらい。
絵本にも怖い絵本があるんですよ。
よく知られているのは「モチモチの木」ですが、これは少年の成長過程で、どうやって怖さを克服するのか?という心温まる要素の方が大きいです。
だけど、怪談絵本というのもあるんですよ。
それはね。。。
ムフフ。。。
なんて、怖がらせてしまいました。
Eテレの「怖い絵本」でのんさんが読む「いるのいないの」
現在Eテレで放送している「怖い絵本」シリーズです。
今活躍している俳優さんや女優さんが、こわーい絵本を朗読してくれるのです。
今日は、その再放送があるのですが、女優のんさんが読む「いるのいないの」なんですね。
絵本の表紙を見ただけでも、怖い雰囲気が伝わってきます。
小説家堀井拓馬さんの書評によると
"人気小説家が描く怪談本シリーズ
「百鬼夜行」シリーズで知られる作家の京極夏彦さんが、古い日本家屋に潜む恐怖を描きます。
木造の茅葺き屋根のとても古い家。
そこに男の子がおばあさんと一緒に住んでいます。
おばあさんの家は、天井がとても高い。
大人が台やはしごで登っても届かないほどの高さです。
家の上の方には暗い空間があり、その前には太い木の梁があります。
「うえのほうは くらいねえ」
「でも ほら したのほうは あかるいよ」
下の方が明るいならそれでいいか、と自分で自分を納得させる男の子。
でも、やっぱり、気になるんだよね。
彼は何度も何度も、頭上に塊を作っている闇を見上げた。
そしてその日、少年は梁の上の闇から自分を見下ろしているそれを見つけたのである。
顔がはっきりと描かれていないおばあさん。
家の中をうろつく大量の猫。
少し開いたふすま。
光が差し込まない廊下の先。
何の変哲もない風景であるはずの本のページでさえ、ひどく不気味に見える。"
と、ちょっと抜粋しただけでも、この絵本の怖さが伝わってきます。
スポンサーリンク
読んであげるなら小学校高学年くらいが良いかも
ちょうどお盆で、帰省はできないけど、田舎のだだっ広い家を想い出して懐かしんでいる方も多いはず。
子ども頃に見た風景は、時に優しく、時に厳しく、また怖かったというのもわかります。
だいたい、古い民家の天井って、大人が見ても怖い雰囲気はありますよね。
それに、この絵本には説明が何もないのが、また不思議さと恐怖を植え付けられるのです。
「この男の子は、どうしてひとりでおばあさんの家に住むことになったの?」とか「梁の中から見下ろしている人(?)の正体は?」、「どうしてこんなに猫がたくさん居るの?」などなど。
謎だらけなのに、一切謎解きはしてくれないのが、他の絵本と違うところ。
子どもの恐怖心を煽るだけではなく、「どうして怖いんだろう?」と考えさせてもくれるのですが、読んであげるとしたら、小学校高学年くらいからが良いのかな?
もう、読み聞かせを卒業した子どもたちでも、「人に読んでもらう楽しさ」を体感させるために、怪談絵本をその取っ掛かりとする、というのも良い方法ですよね。