『あなたを奪ったその日から』第8話感想と9話考察
『あなたを奪ったその日から』第8話で、ついに、紘海(北川景子)が、灯の母親だったということがバレてしまいましたね。
まあ、旭(大森南朋)の会社に就職した時点で、「いつバレるの?」とハラハラしていましたが・・・
そもそも、萌子を誘拐したのも偶然ということを考えると、偽装工作が杜撰だったことが、かえって功を奏したのかもしれませんね。
それにしても、紘海の嘘が10年もバレなかったのが不思議すぎて、現実味が感じられないのですが、逆に、そのことがストーリーを面白くしている要素だとも言えるでしょう。
紘海に芽生えた「罪悪感」とは何だったのでしょうか?
紘海は、自分が娘の灯を失った苦しみを、旭にも味わわせたいと考えていました。しかし、旭と関わるうちに、彼が過去の事件に苦しみ、罪を償おうとしている姿を見ることで、次第に紘海の心に変化が生まれます。旭の告白によって、紘海は自分も誰かを傷つけた加害者であるという意識に目覚め、復讐ではなく罪悪感に包まれていくのです。
心のつながりがもたらす共感という名の苦しみ
紘海と旭は、それぞれ子どもを失ったという共通体験を持っています。この喪失感を通じて、二人の間には言葉を超えた感情のつながりが生まれていきました。禁酒していた旭が、紘海の前でビールを飲もうとした行動は、彼女を「同じ痛みを抱える仲間」と認識した瞬間とも言えるでしょう。北川景子さんと大森南朋さんの静かな演技の応酬が、観る者の心を深く揺さぶりました。
紘海の嘘:罪と赦しの二重構造
紘海がついていた2つの嘘は、物語に大きな影響を与えました。ひとつは、灯の母であることを隠していたこと。もうひとつは、萌子を自分の娘として育てていたことです。これらの嘘が明らかになったとき、紘海は加害者としての立場に立たされます。赦すかどうかの判断を委ねられる旭の態度が、今後の展開に大きく関わってきます。
過去の伏線と演出技法の巧みさ
鷲尾の口座に500万円が振り込まれていたこと、ピザにエビを混入させた人物の謎など、第1話から張り巡らされた伏線が回収されつつあります。砂羽や玖村、望月といった登場人物たちの言動が、物語の鍵を握る存在として浮かび上がってきました。特に500万円の謎が旭とどう関わるのかは、今後の注目ポイントです。
玖村(阿部亮平)がキーパースンだった!
梨々子と食事をすることになった玖村は、葉山での写真を見せられます。そこに写っていたのは、見覚えのある女性――それが旭の部下である“中越さん”であると知らされました。その後、玖村は紘海が以前働いていた保育園を訪ね、旭に「皆川灯ちゃんの母親がすぐそばにいる」と告げます。この告白により、旭は紘海が灯の母である事実を知ることになります。玖村は、物語を大きく動かすキーパーソンとして、視聴者に強烈な印象を残しました。
玖村は、紘海が勤める保育園で出会った時も、旭に関する情報を八つ当たり気味に紘海に伝えていましたよね。
それで、わざと彼の行きつけの店に紘海が行った時にも、「あんなことがあったのに、旭は出世街道まっしぐらで許せない」と言い、紘海の復讐心に火を付けていました。
SNSの反響と視聴率から見る第9話の考察
第8話放送後、SNSでは「旭に感情移入するとは思わなかった」「紘海が可哀そうで切なかった」など、感情を揺さぶられたというコメントが多数寄せられました。Twitterでは「#あなたを奪ったその日から」がトレンド入りし、注目度の高さを示しています。
こうなると、第9話の展開が非常に気になりますね。
「紘海が灯の母親だと知った旭は、どんな行動に出るのか?」「紘海の電車のキーホルダーから、望月は、過去に見た女性と紘海を同一人物だと気付き、その後どうするのか?」「旭に真相を告げた玖村が動く?」などなど、目が離せません。
私としては、梨々子の自殺未遂と、灯の事件に関連性があり、もしかしたら、海老を混入させたのは、父親に嫌がらせをするための梨々子の仕業だったのか?と思ってしまいます。
予告では、旭の家に、紘海と美海が訪問しているシーンもあり、「そこで、どんな話がされるのか?」も気になります。
【FAQ】
Q1. 紘海が旭に共感してしまった理由は何ですか?
A1. 紘海と旭は、それぞれ大切な存在を失ったという共通体験を持っており、感情的な同調が自然に生まれました。旭の後悔や痛みを知ることで、自分もまた誰かを傷つけたと感じ始め、復讐心が罪悪感へと変化していったのです。
Q2. 第8話での北川景子さんの演技の見どころは?
A2. 特に旭との残業シーンでの沈黙と視線、感情の揺れを繊細に表現する演技が注目されました。約5分にわたる長台詞シーンでは、彼女の無言の応答が視聴者の心に強く訴えかけています。
Q3. 紘海がついていた嘘は物語にどう影響しましたか?
A3. 嘘は登場人物の信頼関係を壊すだけでなく、真実が明らかになることでドラマに緊張感と深みを与えました。萌子との関係を隠していたことで、紘海は加害者側に立たされ、旭との関係にも大きな影を落としています。