テープ起こしは簡単そう?
在宅ワークの仕事に「テープ起こし」があります。
「テープライター」とも呼ばれていますが、一昔前は、主婦の在宅ワークとして花形的存在でした。
「テープライター講座」などの通信講座も結構ありましたね。
今でも「テープ起こし」の需要はありますが、はっきり言って「初心者」の需要は少ないかな、と思います。
私も、「ライターの仕事をしている」ということだけで、「テープ起こししてくれない?」と知り合いに頼まれたことがあるのですが、結構難しいですよね。
今は「テープ」と言っても、パソコンで「音声録音」したものがほとんどですが、「話し言葉を聞き取って文字に起こす」という仕事となります。
一見「聴こえた通りに文字にするだけだから、簡単そう」と思うかもしれませんが、話し方の癖や滑舌(かつぜつ)の悪さなどで、「細かいところが聴き取りにくい」と言うことが多いのです。
話の流れから推測できるところは良いのですが、こちらで勝手に解釈してしまうと、「全く反対の意味になってしまう」なんていうことも起こってしまいますから、気を抜けませんね。
テープ起こしの仕事は初心者でもできる?
ある意味、同時通訳の仕事にも似ていると思います。
同時通訳も、語学ができるのは当たり前で、場数を踏んでキャリアを積まないと、プロとしての仕事が成り立たないですよね。
学校の授業で同時通訳を学んだことはあるのですが、最初は日本語での訓練でした。
クラスメイトが思いついた文章を言って、その文章が終わらないうちに、私が聞いたことを反復する、という単純なものなのですが・・・
「聴きながら話すというのは、こんなにも難しいのか?」と音を上げたことを覚えています。
まあ、最終的に英語でも少しはできるようにはなったのですが、同時通訳の大変さを実感したわけです。
語学という障壁が無い分、門戸は広いと思いますが、「すぐに」とか「簡単に」できる仕事ではないことは確か。
ある程度経験を積んでいけば、「勘」が養われるとは思うのですが、素人がいきなり「仕事」としてテープ起こしを引き受けるのは止めた方が良いでしょう。
まあ、ほとんどの「テープ起こし」の求人が「経験者のみ」となっているようですが・・・
でも、たまに「やる気のある方でしたら、初心者の方でもOK」なんという求人もあるので、「最初は修行」のような気持で応募してみるのも良いかもしれません。
パソコンでの教材なども、PDFファイルから音声ファイルに移行しつつありますし、今後はこういった分野での需要もありそうですよね。
あっ、そうそう。
音声入力で仕事もはかどる
Webライターの仕事にも、音声入力は有効で、とりあえず思いついたことを音声入力しておいて、あとで文章に仕上げると、仕事もはかどるのです。
スマホの無料アプリなどもあるので、一度試してみてはいかがでしょうか?
少し悲観的な話をすると、無料アプリで「音声を文字に起こしてくれる」というものもあるんですね。
となると、初歩のテープ起こしだと、すでに機械がしてくれる時代になったということ。
そう言えば、AIが記事を書くなんていうことも、すでに行われていますから、腕を磨かないと、ライターもどんどん廃業に追い込まれるかもしれないのです。
アメリカなどでは、ニュース記事をAIが書く、なんていうことまでできるみたいですよ。
そうならないためには、人の心に訴えかけるような文章が書けるようにならないといけないですし、機械が書いたような、ただキーワードを羅列しただけの文章ではダメなわけです。
感性を磨いて、ライティングの勉強も頑張らなければ。